子供のための歴史講座01:キューバ危機

注)この記事は以前のブログの転載記事です。

いや〜乱世乱世。時は1959年。福岡のお婆ちゃんが九州電力に入社してOLになった頃だ。アメリカの南側にある小さな島のキューバが、革命を起こしてアメリカから独立した。カストロさんが首相になって、キューバ共和国ができました。カストロさんはアメリカに「仲良くしましょうよ」と言うけど、怒られてしまいました。

※野球が得意なキューバの独裁者、フィデル・カストロさん


娘「なんで?」

アメリカと戦争して独立したから、アメリカに鉄砲を撃ったんだね。鉄砲を撃っておいて、仲良くしましょうはないよね。それにアメリカはキューバの独立を認めてなかったんだ。そんな時に、アメリカはケネディさんが大統領になる。そしてキューバと戦争を始めるけど、あっという間に失敗する。

娘「なんで?」

ケネディさんは、キューバとは仲良くしますって選挙の時は言ってたんだ。だけど大統領になったら攻撃準備はできていて、あとは攻撃命令にサインするだけになってたの。だからケネディさんは「アメリカじゃなくて、亡命してきたキューバの人が戦争を始めたようにして」と言って、サインするんだ。

娘「それ、ズルじゃない?」

ズルかもしれないね。そしてこのズルは、すぐにバレる。キューバに飛んできたミサイルに「USA」って書いてあったんだ。だからアメリカがやってるってバレた。

娘「マヌケだー!」

バレたからアメリカは引き上げて、キューバの大勝利になる。カストロさんはカンカンに怒って、アメリカと仲が悪いソ連と仲良しになる。アメリカは面白くないから、空から見張ることにしたの。そうしたら、なんとソ連の核ミサイルがキューバに設置されているのがわかった。ソ連は、今のロシアって国ね。

※キューバのミサイルは、アメリカのどこにでも届いてしまう。


娘「それ、ヤバくない?」

ヤバい。しかも近すぎ。ソ連がミサイルのボタンをポチッとな、ってやったらすぐにアメリカに命中する。逃げる暇もないね。あまりのヤバさに、ケネディさんはキューバに行く船の荷物を全部調べ出した。そしてソ連にミサイルをどかせと迫ったんだ。

娘「ソ連はどうしたの?」

もう、ピリピリ。アメリカがキューバを攻撃したら、反撃しないと仲良しになったキューバがかわいそうじゃない。だからソ連はアメリを攻撃しないといけない。ソ連のフルシチョフさんは、覚悟を決めていた。

娘「ケンカはダメじゃん。話しないと」

いっぱい、お話ししたぞ。ケネディさんの弟のロバートさんが、ソ連の人と話をする。だけどその最中に、アメリカの偵察機がキューバに撃墜されてしまう。

娘「空気読めよ」

キューバからすれば、自分の国の上を勝手にブンブン飛んでるし、攻撃されたら怖いじゃない。それにアメリカの最新鋭の飛行機に、まさか当たるとは思ってなかったんだ。戦争って、こんな感じで始まるんだよ。

もうダメ。戦争になるってケネディさんも思ったし、ソ連のフルシチョフさんも思った。そんな時にフルシチョフさんのところに、ケネディさんが教会にお祈りに行くと連絡が入った。もう大変。アメリカの大統領は、戦争を決意した時に神様に祈りを捧げると、フルシチョフさんは大慌てしたんだ。

娘「戦争になるの?」

フルシチョフさんは、そう思った。さすがに核戦争はまずいし、ソ連は戦争までする気はないとケネディさんに伝えたいけど、方法がない。

娘「電話したらいいじゃん」

電話線を引いてないんだよ。だけどフルシチョフさんは閃いた。ラジオで放送したら、すぐに伝わるそって。そしてラジオで「ソ連はミサイルを引き上げます」って放送して、戦争は回避されたんだ。

娘「よかったね。ケネディさんの大暴走が止まって」

実は、ケネディさんも戦争をする気はなかったんだ。日曜日だから、いつも通りに教会にお祈りに行っただけだった。

娘「え!勘違い??」

そう、勘違いが世界を救ったんだ。世界は核戦争を免れた。それでいいじゃないか。ちなみにこの後、ソ連とアメリカの偉い人のところに電話が引かれた。ホットラインって名前でね。この後、アメリカとソ連は仲良しになってデタントって時代が来る。

娘「仲良しになった!」

数年間はね。またアメリカの飛行機が撃ち落とされて、仲が悪くなる。その話は、また今度。


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